平成最後の夏
最近よく耳にする
“平成最後の夏”という言葉
どうやら平成は終わるらしい
平成が終わるからといって、人生が終わるわけでもない
何が変わるわけでもないのに
なぜだか胸にくる
“平成最後の夏”という言葉
私は春から就職した。
仕事は楽しいものの忙しく、日々残業の毎日だ。
仕事帰りに飲みに行くなんてことは一度もなく、出会いなんてあるわけもない。
学生みたいに夏休みはないし、お盆休みもあるのかわからない。
友達と集まってアイスを食べながらダラダラ宿題をしたり、車で海に行ってみたり、浴衣で花火大会に行ってわたがしを食べるわけでもなく、クーラーの効いた涼しい部屋で黙々と働くのだ。
それでいい。
それでいいんだと思う。
仕事もミスばっかり、うまくできない。
恋がしたくても、うまくできない。
体重も増える一方、ダイエットもできない。
まだ早いと思っていた恋愛も、もう遅いと思うほど、大人になってしまった。
「社会に出ると何倍もの速度で時間が過ぎていくよ」なんてよく聞く言葉も、30歳になって思い返したら痛いほど身に染みるんだろうな。
今できることってなんなんだろう。
平成最後の夏どころか、今日という日は過去も未来も一度きり。今という一瞬はもう二度とこないのだ。
“平成最後”なんて言葉じゃなく、“もう二度とこないこの夏”になにができるんだろうか。
たった1日で人生が変わることだってある。人との出会い、環境の変化。
それは私たちの選択によるもので、運命の分かれ道とでもいうのかもしれない。
これまでを振り返ると間違いだらけの人生だった。
正しい選択をしていけるようになりたい。
賢い選択を。
私と出会わなきゃよかったって思ってる人もいるかもしれない。
罪悪感で締め付けられそうな夜もある。
優しくなりたい。
愛のある行動ができる人になりたい。
そんなことを考えながら
ポテチとアイスを食べた。
あぁ、またやっちゃった…